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統計データ
統計データ

TakumiMap®の持つ大きな機能の一つとして、「統計データの読み込みと表示」機能が挙げられます。地図データの上に統計データを重ねて表示すると、各地域の特徴がはっきり浮かび上がってきます。以下にその機能の内容と使い方について、メインツリー内の順にご説明します。

MID MIF インポート機能

MapInfo 形式のデータファイルである、MIDMIF ファイルのうち、統計データとしての条件を満たすものをインポートし、地図上に表示させることができます。

使い方は、次項の「全国500m統計インポート」とまったく同じです。次項をご参照ください。

簡易行政界(市区町村別)統計インポート機能(v3の追加機能)

500m メッシュに分割されている統計データを、簡易的に全国の行政界ごとにまとめ、市や郡に(東京都のみ区別)分割した統計データをインポートし、地図上に表示する機能です。市区町村ポリゴンの統計データを簡略化したものとしてもお使いいただけます。

分割された地域のデータを複数選択し、結合してインポートできます。

市と郡に分割されたデータを複数選択し、地図上で結合して表現できます。

地図上をクリックするとその市や郡(東京都のみ区別)の行政界データを選択、結合しインポートすることができます。

簡易行政界統計 インポート手順

メインツリー内、「統計・CSV レイヤ」―「統計レイヤ」―「簡易行政界統計 インポート」をダブルクリックします。すると下図のような「CSVX インポート」ウィンドウが現れます。

統計データ CSVXインポート

(図21:統計データ CSVX インポート)

リストから地区、県、郡、市区町村を選ぶと該当する行政界が地図上に表現されます。

全国500m 統計データのインポート機能

全国を500m メッシュに分割した統計データをインポートし、地図上に表示する機能です。

人口統計から昼間人口まで、全115 指標を網羅します。市、郡(東京都のみ区)に分割されたデータを複
数選択し、地図上で結合して表現できます。インポート手順を、以下に記します。

市と郡に分割されたデータを複数選択し、地図上で結合して表現できます。

インポート手順を、以下に記します。

全国500m 統計インポート手順

メインツリー内、「統計・CSV レイヤ」―「統計レイヤ」―「全国500m 統計インポート」を
ダブルクリックすると下図のような「CSVX インポート」ウィンドウが表示されます。

01.

CSVX インポートウィンドウ

〈 図22:CSVX インポートウィンドウ 〉

このツリー内を下図のように、「地方」-「県」の順にダブルクリックをするか、ツリービューの+マークをクリックし、チェックボックスにチェックを入れます。

02.    

地域市区町村の選択

〈図23:「地域」-「市区町村」の選択〉

このリスト内から呼び出したい市や郡(東京都のみ区が選択可能)を選択します。
すると、地図上の核当するエリア下図のように赤く表示されます。また、地図上で選択したい場所にマウスポインタを置き、左クリックして選択することもできます。

03.

市区町村選択直後の状態

〈図24:市区町村選択直後の状態〉

右下の「人口ゼロエリアを読まない」チェックボックスをチェックすると人口がゼロのメッシュを除外してデータを読み込みます。

04.    

人口ゼロエリアを読まない

〈図25:人口ゼロエリアを読まない〉

呼び出したい「地域」や「人口ゼロエリアの読まない」有無の選択がチェックボックスにできたら、最後に「インポート実行」ボタンを押します。

05.    

インポート実行前の状態

〈図26:インポート実行前の状態〉

インポート作業が開始され、しばらくすると保存するためのファイル名を尋ねてきます、ここで、キーボードからファイル名を入力して"OK"ボタンクリックします。

06.    

インポート後のファイル名設定

〈図27:インポート後のファイル名設定〉

しばらくすると下図のような表示となり、統計データのインポート作業が完了します。

07.    

統計データインポート直後の状

〈図28:統計データインポート直後の状態〉

データロード後の動作について

メインツリー内に、全114の統計指標が表示されます。

地図上に、500m x 500mの統計エリア(青い四角形)がたくさん表示されます。

各統計エリアに対応する数値データを束ねた表、「リストビュー」が表示されます。

以後、メインツリー内の指標リンクをダブルクリックすると、各々の数値に応じた配色で、地図上の統計エリアが着色されます。

面積按分機能(v3の追加機能)

手描きエリアがメッシュやポリゴンの一部分にしか掛かっていない場合に、その一部分の面積をメッシュやポリゴン全体の面積に対して比率を計算し、その比率の分だけメッシュやポリゴンに組み込まれているデータを抽出する事が出来るようになりました。これにより抽出データの精度が向上しました。下図の円に沿ったメッシュがこの面積按分機能により抽出されています。尚、操作方法等は従来と全く変わらず、抽出時に自動的に面積按分機能が働いています。

面積積分による抽出データ

(図29:面積按分による抽出データ)

選択範囲は赤円内の抽出データ

■□選択範囲は赤円の掛かったメッシュの全体データを含めた抽出データ

統計レイヤの表示オンオフ

各種指標の一番上の「レイヤ表示」をダブルクリックすると、統計レイヤそのものの表示がオフになります。

500m メッシュ等のインポートした表示のオン・オフをします(v3の追加機能)。

その下の「強調レイヤ表示」は、次項以降でご説明する「凡例を選択して強調表示」された際の、赤い強調表現をオフする機能を持ちます。

文字レイヤの表示オンオフ/ラベルモード/ラベルの設定

メッシュに付帯する統計データ情報の文字列の表示のオン・オフをします(v3の追加機能)。

統計データのロード直後は、オフになっているのですが、このコマンドをダブルクリックすることで、文字のレイヤをオンにすることができます。表示されるのは、現在表示されている指標の数値データ(総人口なら、各500mメッシュの人口データ)そのものです。

統計データの文字レイヤ

〈 図30:統計データの文字レイヤ(総人口) 〉

その下の「強調レイヤ表示」は、次項以降でご説明する「凡例を選択して強調表示」された際の、赤い強調表現をオフする機能を持ちます。

凡例表示で選択した統計情報の文字レイヤとラベルの設定で設定した文字レイヤのオン・オフをします(v3の追加機能)。

統計データの文字レイヤ画像

〈 図31:統計データの文字レイヤ(ラベルモード) 〉

その下の「ラベルの設定」で、ラベルモードで何をラベルにするかを設定します。統計データの持つすべての指標をラベルとして設定できます。

500m メッシュに表示する情報を必要に応じて、最大3 つまで表示する、しないを選択することができます(v3の追加機能)。

ラベルの設定ウィンドウ

〈 図32:ラベルの設定ウィンドウ 〉

強調レイヤの表示オンオフ

「強調レイヤ表示」は、次項以降でご説明する「凡例を選択して強調表示」、もしくは「マウス左クリックで選択して強調表示」された際の、赤い強調表現をオフする機能を持ちます。

凡例表示後、絞込みを行った結果、表現される、赤い強調表示のオン・オフをすることができます(v3の追加機能)。

統計データ一覧

メインツリーの「統計レイヤ」フォルダの下には、「統計データ一覧」というフォルダが存在しています。この下には、「MIDMIF インポート」ならびに、「全国500m 統計インポート」でインポートされたデータの、インポート後のファイル名一覧が表示されています。上記例では、「首都圏」というファイルがこの統計データ一覧フォルダの下に追加されています。

一度インポートしてしまえば、以後はこのフォルダ下から直接読み込むことができます。

同じ地域の統計データも、違うファイルにインポートすれば別々のものとして扱えます。

具体的には、拡張子でいうと「 .csvdb 」、「 .csvx 」、「 .mifb 」の3種類のバイナリファイルが保存されています。保存先のフォルダは、インストール先ルートが「C:\Program Files」だとした場合、デフォルトで

C:\Program Files\匠\TakumiMap\stat

です。この位置になければ統計データ一覧としてメインツリーの中に出てきませんので、関連するファイル群はここから動かさないことをお薦めします。

メインツリーの「統計データ一覧」の真上でマウス右クリックすると、「フォルダの作成」という小さいメニューが現れます。これを選択して名前を決めると、フォルダを作ることができます。
インポートした統計データの数が増えてきたなど、整理するのに便利です。

Or表示のオンオフ(v3の追加機能)

強調レイヤ表示で表示する際、500m メッシュの1 つ1 つを赤枠で囲みますが、複数の凡例表示での選択を行って残るOr 表示での赤枠をオン・オフすることができます。

統計データ内容

メモリに展開された統計データが含む指標名(総人口など)が表示されています。

指標名をダブルクリックすると、下図のように地図上の統計エリアが色分け表示されます。
このとき同時に、ウィンドウ左下に「凡例ビュー」、右側に「レポートビュー」が表示されます。

総人口を表示した例

〈 図33:「総人口」を表示した例 〉

以後、様々な指標を選択して、次々と表示を切り替えて表示することができます。

一度展開した統計データは、ツリー上で右クリックしてメモリから消去することができます。

よく見る統計データ項目をツールバーにドラッグ&ドロップしてボタンにしておくと便利です。

作成したツールバー

〈 図34:作成したツールバーの例 〉

凡例ビューを使った条件抽出(強調表示)

凡例ビューに色分け表示された各行(レンジ)のうち、狙ったレンジをマウスで左クリックすると、該当する地図上のエリアを赤く強調表示します。この機能によって、地図上の状況をクイックに掌握することができます。

具体的な条件抽出の手順を、以下にご説明します。

統計エリア抽出手順

凡例ビューに色分け表示された各段階(レンジ)のうち、狙ったレンジをマウスで左クリックすると、該当する地図上のエリアを赤く強調表示します。この機能によって、地域の特性や特長をクイックに掌握することができます。

01.

下図のように、他のレンジも左クリックしていって、複数のレンジを選択することもできます。

02.    

凡例から総人口の上位31%を強調表示した例

〈 図35:凡例から、総人口の上位32%を強調表示した例 〉

上図のように、特定の指標(例えば「総人口」)が強調表示されている状態で、新たに他のデータ項目(例えば「1人世帯数」)を選択すると、従来の凡例の隣に、新しくもう一つの凡例が加わり、地図上のポリゴン色も変わります(下図では紫⇒緑)。

03.

指標からのうち一人世帯数を選択

〈 図36:指標からのうち「1人世帯数」を選択 〉

この状態で、新しく加わった凡例の中から特定のレンジを選択すると、先に選択していたものと合わせて、2つの条件(AND 条件)を満たす地域が地図上に赤く強調表示されます(どちらか一方の条件を満たす地域は、赤枠で強調表示されます)。

04.    

一人世帯数の最上位レンジ16%を選択

〈 図37:「1人世帯数」の最上位レンジ16%を選択 〉

つまり上図の場合、赤く強調表示されているの地域は、「たくさんの人が住んでいて、かつ、一人暮らしの方が多い地域」ということになります。また、両方合わせると、どちらかの条件(OR 条件)を満たす地域という意味を持ちます。

05.    

同じように次々と他の指標を選択することで、新しい条件を加えていくことができます。例えば、指標から「65 歳以上人口総数」を選択し、新しく表示される凡例の上位レンジを選択すれば、今度は「たくさんの人が住んでいて、かつ、一人暮らしのお年寄りが多い地域」ということになります。このようにして、マウスを使った直感的で簡単な操作から、効果的な地域条件検索を行うことができます。

06.    

凡例ビューは最初、上図のようにウィンドウ左下にドッキングしていますが、一旦取り外し、ウィンドウ下部に再ドッキングにすると横長となり、各指標のレンジ選択状態をわかりやすく見ることができます。横長にした凡例ビューを見ながら、各統計データ項目の選択状態を自在に変更していくことにより、地域の実情を直感的に捉えることができます。

07.    

1人暮らしのお年よりが多い地域の見やすいレイアウト

〈 図38:「1人暮らしのお年よりが多い地域」の見やすいレイアウト例 〉

一度選択されたレンジは、各凡例ビューの上にある、「クリア」ボタンを押すことによって、各々選択解除することが可能です。

また、各凡例右上の[×]ボタンを押せば、凡例そのものを削除して、指標の選択ごと取りやめることができます。

凡例ビューは、統計表現を変えることができます。上  部にある「均等」と表示されたコンボボックス右の[▼]ボタンを押すと、選択できる統計表現の一覧が表示されます。各々の意味は下記の通りです。

クリアボタンを×ボタン

〈 図39:[クリア]ボタンと[×]ボタン 〉

統計表現の選択

〈 図40:統計表現の選択 〉

標準偏差

データの値から標準偏差値を計算した後、データ平均値を中心にしてその上に、標準偏差値 x 1 倍、x 2 倍、x 3 倍・・・、平均値の下に標準偏差値x -1 倍、x -2 倍、x -3 倍・・・というふうにプラス・マイナスのレンジ(幅)を設け、そこに入るサンプル数やパーセンテージとして示す表現手法です。
全体の傾向を見るのに適しています(理論上、平均値から標準偏差の範囲±1 倍に全データの60%が入り、±2 倍に全データの95%が入ります。平均値が低いと、レンジを示す数値表記がマイナス表現になる場合もあります)。

データを元に計算し、レンジ幅が均等になるように凡例を作成する手法です。例えばレンジ数(凡例の行数)が6だった場合、データの最大値から最小値を引いた値を6で割った数値が、レンジ幅ということになります。

レンジ均等

中央分割

データ平均値を中心として、データの最大値と最小値を分割する表示です。
中心(平均値)からどれだけ離れているかという意味付けを色で表現します。

均等

データのサンプル数を均等に割り振って凡例を作成する手法です。例えば、統計データのサンプル数が120 でレンジ数が6の場合、1レンジのデータ数は20個(120 サンプル÷6 レンジ)ずつになります。

傾向

文字通り統計情報の「傾向」や「偏り」を見るために弊社が考案した表現手法です。データが「0」のサンプルを集めて最下位レンジに分けた上で、残ったサンプル内の分布をレンジ均等で表現します。デフォルトで6レンジ表示になっています。